今回紹介する“彦根の歴史”は、『彦根城二の丸佐和口多聞櫓(さわぐちたもんやぐら)』です。
市民のみなさんも、観光で訪れたみなさんも、何気なく通ってしまう場所ではないでしょうか?そもそも名称すら知らない方も多いのではないでしょうか?
今回はそんな数ある彦根城歴史の中から、知られざる佐和口多聞櫓をピックアップしてみました。
ライトアップが行われたり、内部(開国記念館)では御城印が購入できたりと何かと楽しめるポイントがある佐和口多聞櫓。
これまで全く興味が無かったという方にも、この記事を読んで、少しは佐和口多聞櫓に愛着を持つようになるかもしれませんよ。
それでは、早速観ていきましょう!
佐和口多聞櫓の歴史
青空に佐和口多聞櫓の姿がよく合います。
彦根城の4つの門のひとつである佐和口は南の京橋口、西の船町口、北の長橋口とともに表門に通じる入口として、大手門がある京橋口とともに彦根城の重要な城門のひとつでした。佐和口多聞櫓は、その佐和口を守るための防御の要です。正式名称は彦根城二の丸佐和口多聞櫓と言い、重要文化財に指定されています。
彦根城がおおよその完成をみた元和(げんな)8年(1622)までには建てられていたと考えられています。 その後、明治初期(1767)に城内で発生した火災で解体し、現在の建物は明和6年から8年にかけて再建されたものです。右側は1960年(昭和35年)に開国百年を記念して佐和口多聞櫓を復元したコンクリート造りの建物になっていて、現在は開国記念館となっています。
狭間について
狭間によって壁に模様があるみたいに見えます。
狭間(ざま)とは、城壁・櫓・軍船のへさきなどに設け、内から外をうかがったり矢・鉄砲などを用いたりするための小窓のこと。
佐和口多聞櫓の内部は7つに区画され、中堀に向って三角形「△」と四角形「□」の狭間(ざま)が交互に配置されています。
天守彦根城にも狭間はありますが、佐和口多聞櫓にもあるとは知りませんでした。やはり攻めにくい城と言われていただけに、こうした工夫が随所に感じられますね。
ここが見どころ!
せっかく来た際には、何か豆知識を知りたいですよね。ということで、佐和口多聞櫓の見どころをここで教えちゃいます!メモを用意してください。
言われてみれば確かにそうかも。
現存する多聞櫓の右端は切妻屋根で不自然に途切れ、石垣のみの空地が広がります。それは、ここにあった二重二階の櫓門を明治初年に撤去した名残りと言われています。訪れた際にチェックしてみると、より楽しめるポイントとなっています。
ライトアップ
夜に見る佐和口多聞櫓の姿は幻想的です。
佐和口多聞櫓のライトアップは『城あかり』と言い、毎年定番となっています。石垣には井伊家家紋の投影を行っていて、昼間とはまた違った、佐和口多聞櫓のダイナミックな姿を見ることができます。
こちらには城あかりについて詳しく書きましたので、良ければ参考にしてみてください!▼
彦根城夜間ライトアップ『城あかり』のおすすめ撮影スポットを紹介!
周辺おすすめポイント
ではここで佐和口多聞櫓周辺!合わせて知っておきたいおすすめポイントを紹介しています。知識がさらに深くなりますよ。
いろは松
奥には佐和口多聞櫓が見えます。
「いろは松」と呼ばれる佐和口多聞櫓へと向かう通りの樹齢300年の松並木。いろは松は二代藩主直孝の頃に植えられました。47本あったことからいろは47文字にちなみ「いろは松」と呼ばれるようになりました。
腹巻ではないですよ。
寒くなる季節の前には、こうした「こも巻き」がいろは松では風物詩となっています。こも巻きとは、防寒用のワラではなく、マツカレハという害虫を駆除するためのもので、江戸時代から続く伝統的な方法です。
開国記念館
中は無料で入れます。
前述したように佐和口多聞櫓の右側は「開国記念館」(いろは松から見て右側に伸びる櫓)となっていて、昭和35年に井伊直弼公の没後100年を記念する事業として復元されたコンクリート造りものです。内部は、彦根城の歴史や町並みの歴史などがパネル形式で解説されています。
ちなみに開国記念館では、このようなひこにゃんやいいのすけの御城印を購入することができます。
写真は本町宿に飾ってあるものです。
ひこにゃん・いいのすけの御城印は、当時横浜で開催されていた「お城EXPO 2020」で販売したところ好評であったことから、彦根市内においても通常販売されることになりました。各1枚300円です。
今年も新バージョンが販売されるそうなので、詳しくは下の参考ボタンで確認してみてください。
参考 「彦根城御城印(ひこにゃん版)特別版」販売のお知らせ彦根観光協会周辺の宿泊施設
周辺の宿泊施設(彦根城から半径2km内)は以下の通りまとめてみました。
- ホテル彦根キャッスル リゾート&スパ(0.3km)
- 城下町彦根の町家 本町宿(0.5km)
- 料亭旅館 やす井(1.2km)
- かんぽの宿彦根(1.5km)
などです。
本町宿についてはひこつ〜内に記事をまとめてますので、良ければ参考にしてみてください。▼
彦根市にある『本町宿』は昔ながらの民宿気分を味わえる城下町の町家
アクセス
金亀町は彦根城城郭の一帯が密集し、観光するのにぴったりなエリアです。